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冬にこそ飲んでおきたい!ブランドノワールのおすすめシャンパーニュリスト10選

黒ブドウ(ピノ・ノワールまたはピノ・ムニエ)が織りなす芳醇さが魅力のブラン・ド・ノワールは、どんなシーンにも楽しめるシャンパーニュ(シャンパン)です。今回は、ブラン・ド・ノワールにフォーカスして、厳選したおすすめをご紹介します。

 

■ブラン・ド・ノワールとは?

シャンパーニュ(シャンパン)は、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、そして白ブドウのシャルドネをブレンドして作るのが基本ですが、中には、単一の品種で作られるものもあり、黒ブドウ100%で作られたシャンパーニュ(シャンパン)を、「ブラン・ド・ノワール」と呼びます。直訳すると「黒の中の白」です。使うのは黒ブドウですが、慎重に圧搾して作った「白」ワインから生産します。

 

1.アンリ・ジロー

ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のアイ村(グラン・クリュ村)で、約400年前からの歴史を持つメゾンです。ブラン・ド・ノワールの「コード・ノワール」は、「アイ村のピノ・ノワールに、遺伝子(コード)レベルで迫り、その神秘性を表現する」をテーマに、ピノ・ノワールの亜種でアイ村の土着品種、プティ・ドレ100%で作られています。

 

2.ピエール・パイヤール

モンターニュ・ド・ランス地区の中でも、最も男性的でパワフルなピノ・ノワールを生み出す村、ブージィ村(グラン・クリュ村)を拠点とするRM(レコルタン・マニピュラン)です。11haの畑を所有し、ブラン・ド・ノワールには、1970年に植樹された、レ・マイユレットという単一畑のピノ・ノワールが使われ、その魅力を純粋に表現しているのでおすすめです。

 

3.ドビ

赤いひなげしの花が描かれた、華やかなラベルが印象的な、女性生産者のメゾンです。ブラン・ド・ノワールは、2007年に当主となった、フロール・ドビ女史が作り始めました。拠点としているヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のアイ村(グラン・クリュ村)と、マルイユ・シュル・アイ村およびミュティニー村(いずれもプルミエ・クリュ村)産のピノ・ノワールを使用しています。

 

4.タルラン

ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区のウイィ村を拠点とするタルランでは、12代目の若き当主、ブノワ・タルラン氏が新しいことにも果敢にチャレンジし、2種のブラン・ド・ノワールを生産しています。ひとつは、ピノ・ムニエ100%の「ラ・ヴィーニュ・ドール」、もうひとつは、ピノ・ノワール100%の「ラ・ヴィーニュ・ロワイヤル」違いがハッキリとわかるのでおすすめです。

 

5.デボルド・アミオー

モンターニュ・ド・ランス地区のエキュイユ村(プルミエ・クリュ村)産の、単一年のピノ・ノワールを使い、ミレジムのブラン・ド・ノワールを作っています。「シャンパーニュ(シャンパン)の醍醐味は、熟成による風味にある」との考えで、ジャッキー・デボルド氏が醸造したものを、娘夫婦のファブリス&エロディー・プイヨン夫妻が継承、管理し、蔵出し古酒をリリースしています。

 

6.エリック・ロデズ

名門クリュッグで、醸造責任者を務めたこともあるエリック・ロデズ氏は、樽使いとアッサンブラージュの技術に特に優れています。ブラン・ド・ノワールは、小樽での醸造が70%で、5~6のヴィンテージをアッサンブラージュしています。ブドウは、モンターニュ・ド・ランス地区、アンボネイ村(グラン・クリュ村)産のピノ・ノワール100%です。

 

7.ビルカール・サルモン

1818年設立の老舗メゾン、ビルカール・サルモンが作るブラン・ド・ノワールは、「ル・クロ・サンティエール」という名のプレステージ・シャンパーニュ(シャンパン)です。マルイユ・シュル・アイ村(プルミエ・クリュ村)のわずか1haの畑の、樹齢約50年のピノ・ノワールから作られます。1995年が初キュヴェで、年に3,500~7,000本の生産という希少なブラン・ド・ノワールでおすすめです。

 

8.ジャニソン・バラドン

5代目当主であるシリル・ジャニソン氏は、ブルゴーニュで修行し、古樹を尊重する栽培、小樽による発酵・熟成、単一の品種・区画・収穫年の商品というブルゴーニュの常識を、シャンパーニュ(シャンパン)作りに取り入れました。ビノ・ノワール100%の「テュ・ブフ」、ピノ・ムニエ100%の「コンジュ」には、それらがすべて実現されています。どちらもエペルネ市の区画名です。

 

9.フルーリー

シャンパーニュ地方で初めて、デメテール(ビオディナミの認証機関)から認証を受けた、ビオディナミの先駆者であるフルーリーは、卓越したピノ・ノワールを生み出す地、コート・デ・バール地区のクルトゥロン村を拠点としています。ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールは、メゾンを代表するキュヴェで、1955年から作り続けられています。

 

10.アンドレ・クルエ

ピノ・ノワールの聖地とも言える、モンターニュ・ド・ランス地区のグラン・クリュ村であるブージィ村とアンボネイ村産のピノ・ノワールを用いたブラン・ド・ノワールを得意とするメゾンです。ブリュット・ナチュール(補糖なし)の「シルバー」が有名ですが、ブリュットの「グラン・レゼルヴ」の完璧なバランスにも定評がありおすすめです。

 

ブラン・ド・ノワールは、ブラン・ド・ブラン(白ブドウ100%)よりも生産量が少なく、貴重なシャンパーニュ(シャンパン)とも言えますが、近年の個性を重視する傾向から、少しずつ種類が増えてきているようです。

黒ブドウならではの厚みが感じられ、ふくよかでコクのある味わいがあるものが多いので、ゆっくり楽しむのにおすすめです。

 

                                
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