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自然派シャンパーニュの元祖【ルクレール・ブリアン】

自然派シャンパーニュ(シャンパン)の元祖

○ルクレール・ブリアンとは
1940年代にいち早くオーガニックの概念を取り入れ、その後、シャンパーニュ地方で初めてビオディナミを試すなど、この地方の自然派の元祖と評されているメゾンです。現在は、奇才と言われてきたエルヴェ・ジェスタン氏が、独自の感性によって、自然が語りかけることを理解し形にする、彼の集大成とも言うべきシャンパーニュ(シャンパン)作りを行なっています。

○ルクレール・ブリアンの歴史
ルシアン・ルクレール氏が、1872年にキュミエール村で、夫婦でぶどう栽培を始めたのが、このメゾンの起源です。その後、事業が大きくなったために、4代目のベルトラン・ルクレール氏が、妻(ジャクリーヌ・ブリアン女史)と共に1955年にエペルネに本拠地を移し、その際にメゾン名を改めて、ルクレール・ブリアンが誕生しました。

5代目のパスカル氏が2010年に急逝してしまい、一時は大手グループの傘下に入りかける事態となりましたが、2012年に数人が共同でオーナーとなり、再スタートを切ることができました。そのうちの一人が、エルヴェ・ジェスタン氏です。

ルクレール・ブリアンのこだわり

○オーガニック&ビオディナミ
4代目のベルトラン氏が、まだキュミエール村を拠点としていた時代に、シャンパーニュ地方に初めてオーガニックの概念をもたらし、そして5代目のパスカル氏が、父の仕事を受け継ぎ拡大して、すべての畑でオーガニックとビオディナミの認証を受けました。
母なる自然をリスペクトして、自然の中に含まれている要素、テロワールの個性を最大限に引き出し、その結果、グランヴァンと呼ばれる、感動を生むような最高のワインを作ることがメゾンの願いで、それにはビオディナミが最適だとしています。
10haある自社畑のぶどう以外にも、契約農家からぶどうを購入していますが、それらもすべてオーガニックまたはビオディナミで栽培されたものです。

○すべてエルヴェ・ジェスタン氏が設計した醸造所
醸造所には、アース線の付いたいろいろな形のステンレスタンクや、アンフォラ(テラコッタ製の壺)、金でコーティングされたバリック(木樽)など、発酵、熟成のための容器が数多く揃っています。感動を生むという理想を追求して、さらなる実験的なアプローチを行なっている、エルヴェ氏の実験場とも言える醸造所です。

○単一区画シャンパーニュ(シャンバン)
シャンパーニュ地方に初めてオーガニックという概念をもたらした4代目のベルトラン氏はまた、ブレンドが主流だったシャンパーニュ地方に、区画という概念をもたらした人物でもありました。

現在も、ルクレール・ブリアンは、商品を「クラシック」「単一区画」「スペシャリテ」の3つのレンジに区分し、その先駆けとして区画もの、さらにはヴィンテージものを大切にしています。

●クラシック・レンジより、定番アイテムであり、今はエルヴェ氏の実験台とも言えるキュヴェ
Leclerc Briant Brut Réserve ルクレール・ブリアン ブリュット・レゼルヴ
ピノ・ノワール40%、ムニエ40%、シャルドネ20% ドザージュ4g/L
現在の2014年主体のキュヴェは、ステンレス80%、木樽20%で熟成。そのスタイルは実験的に毎年変わります。

●単一区画レンジより、ルクレール・ブリアンの建物の隣の0.6haの畑のブラン・ド・ブラン
Leclerc Briant La Croisette Millésime ルクレール・ブリアン ラ・クロワゼット ミレジム
シャルドネ100% ドザージュ・ゼロ
ラ・クロワゼットは、植樹当時の1960年代から一切農薬が使われていない区画です。

●スペシャリテ・レンジより、古樹のみ使用のロゼ・シャンパーニュ(シャンパン)
Leclerc Briant Rubis de Noirs Millésime ルクレール・ブリアン ルビ・ド・ノワール ミレジム
ピノ・ノワール100% ドザージュ4g/L
現在のキュヴェは、2009年収穫で、2018年1月からデゴルジュマン(澱抜き)しています。

                                
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